無投票の考察(個人見解)

湯前町の議会選挙は、昭和12年の町制施行後、初の無投票でした。
町民からは、「無投票はいけない」「無投票で良かった」などの声がありました。

◆人口減少が影響?
本町よりも人口が多い益城町(定数18)や御船町(定数14)では、前回の議員選挙で無投票でした。
本町よりも人口が少ない山江村(定数10)や球磨村(定数10)では、前回の議員選挙で定数オーバーによる選挙戦になりました。

◆現在の議員や議会活動に満足?
これは、住民の方に聞いてみないと分かりません。
「立候補した議員で良しとされているのか」、「現在の議会活動に満足さているのか」、「議員は誰がなっても同じと考えられているのか」など、住民の意向が気になるところです。

◆無投票になる主な要因
私が考える一番の要因は、「住民の政治への関心が低い」ことだと考えています。
湯前町議会議員選挙の投票率は、以下のとおり年々減少しています。 

 2008(H20)年 88.52%
 2012(H24) 年 86.54%
 2016(H28) 年 82.25%
 2020(R02) 年 80.98%

この傾向は、国政選挙と同様で、前回の衆議院議員選挙の投票率は53.85%でした。
また、前回の熊本県知事選挙は49.63%でした。
「パワハラ・おねだり」をメディアで報じられた兵庫県知事選挙の投票率は、SNSなどで注目を集め、55.65%と14%以上高くなりました。
それでも、投票率は60%に届いていないのが現状です。

◆対策(詳細は省略)
私が考える思いつきの対策は以下のとおりです。

◎選挙制度の抜本的な見直し
◎政治教育の推進
◎投票がスマホなどから簡単にできる仕組みづくり
◎メディアやSNSから事実を発信する仕組みづくり
◎地方議員の働き方改革
◎地方議員の報酬見直し
◎積極的な議員個人の政治活動
◎住民を巻き込んだ議会活動

既得権益や組織票を持つ政党や政治団体などは、投票率を上げる対策を望まないかもしれません。
しかし、誰でも簡単に投票できる仕組みづくりは、投票率を引き上げ、政治への関心を高めるもっとも有効な対策になりそうです。 また有効な対策を講じるには、住民アンケートなどで現状を把握する必要があります。

無投票の結果については、今後の議会改革などで議論を深めていきたいと思います。

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