1.長野県上高井郡小布施町「小布施町のまちづくりについて」
水戸岡鋭治氏関連のまちづくり事業について・農業立町の取り組みについて
・ビジョンと戦略が重要!
小布施町の場合、統一された町の景観(デザイン )が魅力の一つ。
・商工会や観光協会などの地域住民とビジョンを共有・共用している。
ビジョンに基づく地域の特色、地域ブランドを創ること。
・計画を立てるだけで満足してはならない。
・水戸岡氏は町のデザイン、町の指針となる役割。
・住民参加による共同のまちづくり → 小布施まちづくり委員会、修景運動
大学生、地場産業、町外企業など
・日本の職人文化がなくなってきた。
・これからのキーワードは健康づくり
→健康コース、メディカルチェック、ウォーキングのコース設定と食事
・行政の役割は、農産物販売と観光客の距離を縮めること。
2.東京都 全国町村議会議長会
演題 「議員力・議会力の向上について」
講師 新潟県立大学国際地域学部准教授 田口一博氏
2.1 議会力の向上
・議会は、議決機関ではなく議事機関である。
議案や請願などを審査する前に、住民のいろんな意見を聞いて調査を行う。(公聴会など)
・議会活動の報告内容は、住民が議会に求めるものでなければならない。
終わった情報は関心がない。今からやることのほうが住民はおもしろい。
子ども議会も住民の関心が高まる。
・議会基本条例をつくるより、住民参加の各種研修や他議会の傍聴などの実施計画を立てたほうがよい。
・国会議員と地方議員における普通選挙の差異など、国へ意見書を出してもよい。
・議員報酬の支給対象は、会期中の出席日数にした自治体もある。
・参考人に対する費用弁償が必要。
2.2 議員力の向上
【一般質問】
・課長に政策の考えを求めてはいけない。(町長に問う)
・議会ではなく議員個人の提案をすると町長は判断できない。
・一般質問の最後に採決するのもおもしろい。
【100条】
・地方自治法100条は、物騒ではない。
普通に有権者が議会に来て喋っていいのが100条。
責任を追究するのが100条ではない。
【意見書】
・町長に対して公益に関する意見を求める場合、意見書を提出する。
・パブリックコメントは、「意見提出がありませんでした」となるケースがある。
例.高校再編は、子ども達から意見を聞くのも有効ではないか。
3.東京都 地元選出国会議員表敬訪問・意見交換・研修会
訪問先 衆議院議員 金子恭之先生
参議院議員 松村祥史先生、 馬場成志先生
演題 「地方創生について」
講師 内閣官房 地域活性化統合事務局次長 内閣審議官
まち・ひと・しごと創生本部設立準備室次長 伊藤明子氏
3.1 日本の人口動向
【人口減少(少子化)】
・第3次ベビーブームがない。
・人口動向は「率」だけを見てはダメ。「実数」を 見ることが大事。
・少子化は、晩婚化が大きく影響している。女性の 結婚年齢は平均29歳。
晩婚化の影響により、第1子出生時の母の平均年齢は30.3歳と上昇傾向。
出産が遅れ、結果的に希望の子ども数を実現できないという状況が見受けられる。
・東京圏への転入超過は、特に若い世代(15歳~24歳)が占める。
東京がダメになると日本がダメになる。
【産業・結婚への影響】
・このまま人口減少が進むと、産業維持も厳しい時代になる。
・地方は人がいないから仕事が制約される。7割がサービス業。
・若い世代がどこに住んでいるかがこれからのポイントであり、移住政策のターゲットとなる。
・人口問題は国力に影響。
・無職や非正規雇用の労働者は正規雇用の労働者に比べて結婚意欲が低い。
・年収300万円未満では既婚率が1割に満たないが、300 万円以上400 万円未満では25%を超え、300万円が一つの壁。
・結婚して食べていく社会づくりが必要。
3.2 まち・ひと・しごと創生本部の取組
・地方創生については、10月末から11月にかけて骨子を出す。
市町村まち・ひと・しごと創生総合戦略(第10条)を設け、目標や施策に関する基本的方向などを規定する。
市町村合併や道州制とは無関係で、各自治体独自あるいは定住自立圏構想の自治体間連携によりより、地方を再生するもの。
・まち・ひと・しごと創生会議は有識者会議。
・「50年後に人口1億人」を維持する政策の方向性を示す「長期ビジョン」と「2020年までの総合戦略」を策定する。
・小さな拠点づくり
①運営主体・・・ボランティアだけでは続かない。
②移住・交流・・・市町村単位で、空き家などの活用、教育の充実
☆湯前におけるメリットの整理が必要!
③連携・・・他町村との連携は十分かチェック
・地域再生計画の認定は、単なる施設の提案ではダメ!
・若者の能力を十分に発揮できる労働環境を整備することが重要。
【研修全体の感想(まとめ)】
まずは、湯前町創生に向けて、町づくりのビジョンを明確にしなければならない。
このビジョンに基づき、早急に地域再生計画の素案検討を住民・議会も交えて行い、国へ提案しなければならない。(行政だけの判断だけで提案してはならない)
今後、住民や執行部と議会(議員)の「町づくりビジョンの共有」と「町づくりに向けたスキルアップ」も図っていく必要がある。
地方創生「総合戦略」・・・これからの5年間が、町の生き残りをかけた積極的かつ迅速な対応が求められる重要な期間になる。