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20年の交流を次の価値へ。「龍谷大学女子柔道部×湯前町」スポンサー契約

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~応援する気持ちと、税金の使い方を検証することは両立できる~

春になると、湯前町には毎年のように大学生の元気な声が響いてきました。
龍谷大学女子柔道部の皆さんです。
私自身、女子柔道部との交流会には毎回参加し、その様子をこれまで何度か活動報告HPで紹介してきました。
実は、湯前町観光物産協会のホームページの一番下には、10年以上前に私が掲載した龍谷大学女子柔道部のロゴも、今なお残っています。
それだけ、この交流は私にとっても、町にとっても身近なものになっています。
そして今、この20年以上続いてきた交流が、「合宿で訪れる関係」から「町の名前を全国、そして世界へ届ける関係」へと、新しい段階に入ろうとしています。
その一方で、スポンサー契約には町のお金が使われます。
だからこそ私は、
応援することと、費用対効果を検証すること。
この二つを両立させることが大切だと考えています。

20年前、一つの「縁」から始まった交流

龍谷大学柔道部と湯前町との交流が始まったのは、2005年。
龍谷大学の卒業生との縁がきっかけでした。
龍谷大学は、合宿だけでなく、地域の子どもたちを対象とした柔道教室や小学生との交流などを続けられています。
これは、単なる「スポーツ合宿」ではない!!
大学生が湯前町に泊まり、町の子どもたちと一緒に汗を流す。
子どもたちは全国トップレベルの選手を間近に見る。
そして、大学生にとっても湯前町が毎年帰ってくる場所になっていく。

2018年の町広報でも、当時すでに13年間続いていた龍谷大学女子柔道部と湯前少年柔道クラブとの交流が紹介されています。
さらに、龍谷大学女子柔道部OGが卒業後に湯前町へ移住し、地域おこし協力隊として活動した例もあります。
交流人口が、実際に地域で暮らす人へとつながった。
長年続けてきた交流だからこそ生まれた成果の一つだと思います。

交流から「ロゴ広告」へ

この関係に、新しい動きが生まれたのが令和7年度です。
湯前町は、龍谷大学女子柔道部の公式ベンチコート、ジャージ、スウェット、ポロシャツ、練習用柔道衣などに、町名とイメージキャラクター「ゆっくん」を使ったロゴを掲出する取り組みを始めました。
令和7年度9月補正予算では、
消耗品費22万5,000円
広告料60万円

が計上されています。町の補正予算説明でも、「龍谷大学女子柔道部とのロゴ契約に係る消耗品費及び広告料」と明記されています。
町が説明している目的は、町の知名度向上、交流人口の増加、地域活性化などです。
つまり、
「龍谷大学を応援する」だけでなく、「龍谷大学の活躍を通して湯前町を知ってもらう」
という広告事業でもあります。
ここが、とても重要なポイントです。

そして大学の「スポンサー制度第1号」へ

さらに2026年、龍谷大学は、学生の遠征費や活動費などの経済的負担を軽減するため、「サークルスポンサー制度」を整備しました。
その第1号として、龍谷大学柔道部と湯前町がスポンサー契約を締結しました。6月18日には深草キャンパスで町長と大学側との意見交換も行われています。
長年の信頼関係があったからこそ、第1号につながったと大学側も説明しています。
これは、
20年間の交流が、正式な地域連携の仕組みへ発展した
と見ることができます。
ご提示の町資料では、令和8年度のロゴ広告料は144万円です。

選手たちは、本当に全国トップレベルで活躍している

スポンサー契約を考えるうえでは、「実際にどれだけ活躍しているチームなのか」も重要です。
2026年の龍谷大学女子柔道部は、関西学生柔道優勝大会で3年連続優勝。全日本学生柔道優勝大会でも女子団体5位に入賞しました。
さらに9月の全日本ジュニア柔道体重別選手権では、
63kg級 木村穂花選手 優勝
70kg級 森野千春選手 優勝

と、女子7階級のうち2階級を龍谷大学勢が制しました。
森野選手は、7月のチェコジュニア国際大会でも70kg級3位に入っています。
全国だけでなく、世界を目指す選手がいるチームです。

そして舞台は「世界」へ

ここで、今回新たな話が持ち上がりました。
町から議会に示された内容では、木村穂花選手と森野千春選手が世界ジュニア選手権に出場することになり、龍谷大学から、
「世界大会で着用する柔道衣に湯前町のスポンサーロゴを掲出しないか」
という打診があったとのことです。
世界ジュニア柔道選手権は、2026年11月19日から21日まで個人戦、22日に混合団体戦が、ウズベキスタン・タシケントで開催予定です。
提案された広告料は、2人で100万円。
令和8年度の既存分144万円と合わせれば、広告関連額は244万円となります。

議会でも「応援」と「検証」の両面から協議

2026年9月18日、町から議会に、この100万円を追加支出することについて説明がありました。
世界大会へのロゴ広告料は町として初めてということもあり、議会でも慎重に扱い、9月25日の全員協議会で改めて協議しました。
最終的には、今回の世界大会に向けた追加広告を進めることになりました。
同時に、議会から執行部には、
これまでの広告料も含め、今後は費用対効果をきちんと検証すること
を求めています。
ここは、私が特に大切だと考えているところです。
龍谷大学女子柔道部を応援したい。
世界に挑戦する若者を後押ししたい。
20年間続いてきた交流を、これからも大切にしたい。

その気持ちは、広告契約をどう評価するかとは別の話です。
「応援する気持ち」と「税金の使い方を確認すること」は、決して矛盾しません。
むしろ、公費を使うからこそ、成果を確認し、良い事業ならさらに伸ばしていく。
それが大切だと思います。

「湯前町」の名前は、どこまで届いたのか

ここからが、今後の重要な課題です。
広告事業として考えるなら、
「選手が活躍した」だけで終わらせるのではなく、
その活躍によって「湯前町」がどれだけ知られたのか
を確認する必要があります。
例えば、最低限、次のような数字は追えるはずです。
1つ目は、露出量です。新聞・ウェブ記事・大学公式情報・大会写真などで、湯前町のロゴが何回掲載されたのか。
2つ目は、閲覧数です。大学や町のSNS投稿、動画、大会配信などが何回見られたのか。
3つ目は、行動への変化です。「湯前町」での検索、観光サイトへのアクセス、ふるさと納税、問い合わせなどに変化があったのか。
そして4つ目が、数字だけでは表しにくい関係人口です。
柔道教室への参加、合宿時の地域交流、OGとのつながりなど、20年間積み重ねてきた交流も重要な成果です。

ロゴを貼るだけでは、もったいない

私は、このスポンサー契約を広告として生かすなら、
「ロゴを貼って終わり」にしてはいけない
と思っています。
例えば大会前なら、
「湯前町が応援する選手が世界へ挑戦します」
と町から発信する。
大会後は、
「結果」と「選手の言葉」と「湯前町との20年の交流」
をセットで発信する。
大学側のSNSからも湯前町を紹介してもらう。
さらに、選手が湯前町で子どもたちを指導する様子や、地域の人たちとの交流を短い動画にする。
そうすれば、一枚のロゴが、
「湯前町って、どこだろう?」
  ↓
「こんな町なんだ」
  ↓
「一度行ってみたい」

という流れにつながる可能性があります。

私なら、効果を「見える化」したい

今後は、1年ごとに、
「龍谷大学女子柔道部×湯前町 スポンサー効果レポート」
を作ってもよいのではないでしょうか。
広告掲載件数、SNS表示回数、動画再生数、町HPへの流入、メディア掲載、合宿参加人数、柔道教室参加人数などを1枚にまとめます。
そうすれば町民の皆さんにも、
「年間これだけのお金を使い、これだけの成果があった」
と分かりやすく説明できます。
成果が大きければ、事業をさらに発展させればよい。
逆に効果が十分でなければ、契約内容や情報発信方法を見直せばよい。
それが、行政の広告事業として自然な姿だと思います。

20年の「縁」を、これからの財産に

私は、龍谷大学女子柔道部の皆さんとの交流会には、できる限り足を運んできました。
学生たちが湯前町を訪れ、子どもたちと柔道をし、地域の人たちと言葉を交わす姿を長く見てきました。
だからこそ、この20年間の交流は、単なる広告費だけでは測れない大切な財産だと感じています。
一方で、スポンサー契約という新しい段階に入った以上、
「交流」と「広告」は分けて考える必要もあります。
交流は、これからも大切にする。
学生たちを応援する。
そのうえで、公費を使った広告については、数字と成果を検証する。
そして改善を重ねる。
私は、この二つを丁寧に積み重ねていくことで、
20年間続いた「縁」を、次の20年につながる地域の財産へ育てていけるのではないか
と考えています。
龍谷大学女子柔道部の皆さんが世界という大きな舞台でどのような挑戦を見せてくれるのか。
そして、その挑戦を通して「湯前町」という名前がどこまで届くのか。
これからもしっかりと見ていきたいと思います。

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